今年も残す所あと１日となりました。
皆様は年越しの準備はお済みでしょうか？
今日は事務所の大掃除で事件がありました。

□□□□□□



「うわぁぁっ！！」

大きな叫び声と共に、何かが崩れる盛大な音が聴こえてきました。
もしや.......
と思い給湯室を覗き込めば、Ｔ嬢が薬缶やら茶葉の缶に埋もれていました。

「これはまた派手にやりましたねぇ」
「うぅ.........っめたぁい」

おデコを擦りつつ立ち上がろうとするＴ嬢に手を貸し引き起こしたら
彼女はスカートの端をつまんで眉を顰めました。
どうやら今ので薬缶から水が零れて服が濡れてしまったようです。

「風邪ひいちゃいますから着替えた方が良いですよ」
「うぅぅ..........そうします」
「ここは僕が片付けておきますから心置きなく行って来て下さい」
「ありがとうございます。でもアタシ、着替えるのココなんですげど」
「今、リンさんいらっしゃいませんから資料室でお願いします」
「.............えっと、はい」

にっこり微笑んで促せばＴ嬢は快く資料室へ向かって下さいました。
いやぁ流石の僕も命は惜しいですからね。
何が？ 判らないなら気にしないで下さい（にっこり）

「結構ぶちまけましたねぇ」

なんて呟きながら半分くらい片し終わった所で給湯室に所長が来られました。
手には空のカップ。
どうやらＴ嬢の紅茶をご所望のようです。
が、給湯室の惨状に眉を顰められ、何があったと目線で問うてこられます。

「実は.....」
「のぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」

苦笑しながら説明を始めた瞬間、悲鳴が上がりました。
..........................えっと、もしかしなくても、もしかするんでしょうか？
ちらりと横を見れば先ほどよりも深く眉間に皺を寄せた所長。
何だかとっても面白.....じゃなくて、嫌な予感がした僕。
カメラを隠し持って資料室に向かった所長の後に続きます。
そこにはやはりと言うかなんと言うか.........

「何をしている」

所長の低い声がよく響きます。
可哀想に、ギギギと音がしそうなくらいゆっくりと振り返ったＲ氏は
幽鬼の如く真っ青な顔色で震えています。
そしてその向こうには着替え中のＴ嬢の姿が..............
この後、彼がどうなったのかは僕の口からはとても...................
皆さん！ ノックは大事ですよ☆

[4回]